参加者は私と役員の重森さん、順天堂医院 小児科病棟で28年間音楽療法士をされている市田さん、2009年に小児がんの「急性リンパ腫」で12才の息子様を亡くされたご経験と、森林セラピストとしてストレス社会の現在、癒しや健康維持・増進の活動している萩原さんの4人で開催しました。
小児がんの啓蒙を兼ねた追悼登山となりますが、積極的に声をかけることはせず、参加者の写真撮影を登山者にお願いする時や、小休憩している方などに趣旨説明等の声かけをして、登山と言う目的に対してご迷惑ならないようにお声がけしました。
山頂を目指しながら、森林セラピストの萩原さんから植物の名前や特徴など教えていただき、時に天国へ逝ったお子様のお話、市田さんからは小児病院での活動のお話やコロナ禍の中、病棟への面会規制や外出ができず苦労したお話などされていました。
途中、「ゴールドリボン」のマーカーがされている木があり、参加者とみんなで、先越されたねと笑い話になることも(笑)
陣馬山山頂に到着し、ふるさと自然の村野外体験教室(通称:ふじの体験の森やませみ)「やませみ」に来ている相模原市の小学校の子どもたちと先生やボランティアスタッフが50名以上いました。頂上で昼食をとり、明るく元気な子どもたちの声に癒されます。
若い2人組の大学生と社会人にお声がけし記念撮影をいたしました。大学生の若者は登山部で近郊の山をよく登りますとのことで、社会人のお友達を誘い、今日は陣馬山に来ました。とても気持ちの良い対応に、こちらが勉強になるほどのコミュニケーション力を感じました。我々の今回の趣旨をお話しし、手作りのチラシを渡したところ、とても共感いただきました。SNSでも共有いただけるとのことで、最後はご一緒に写真撮影しました。
「やませみ」の子どもたちが下山したのちに、我々メンバーもゆっくり交流を楽しみながら下山します。急こう配のルートとなり、参加者の足は悲鳴をあげていきました。言葉数は減り、黙々と下る。時に顔をみせる綺麗な景色や植物に足を止め小休止しながら下山しました。
最後の下山途中、陣馬の湯付近で「やませみ」の小学生に追いつきました。引率の先生や民生・児童委員の方と歩きながらお話し、私(高木)の11才の娘は10年前に小児がん「小児脳幹部グリオーマ(DIPG)」で亡くなり、最後に登った山が弥栄小学校での「やませみ」で陣馬山であること、とても良い思い出になっていることを伝えると、民生・児童委員の方から、相模原市でも弥栄小学校は印象に残っており、大体の小学校は1泊だが弥栄小学校は3泊4日と長く、当時の校長先生とも親交が深く、お繋がりあるとのことで良い出会いとなりました。
浅く広くは周知できませんでしたが、狭く深く「小児がん周知」いただけたことは、今後の活動に活かせる良い経験となりました。
また、本イベントを通じて、小児がん啓蒙、医療、福祉、教育関係者との繋がり、山という素材を使って登頂を目指しながら、一緒に目標を成し遂げることは、絆を作り、壁を取り除き、人と人とを繋いでくれる、有用なコミュニケーションツールになると思いました。
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